この丘から
- 久保琴音
- 2024年9月24日
- 読了時間: 1分
星の降る丘を今たくさん走る
ススキが夜の海のようだ
手首を2人浸す
水の向こうに
街のように燃える未来と過去
満ちている光の中
息も溶けて奪われる重さも
不思議だね まるでわかった気がして
波に連れてかれても
怖くなかった
大きな声 黒い髪 無くした眼鏡
そこではもう要らないだろう
海の方 仰ぐ闇
まっすぐ立ってはいられない
と手を繋げている
溢れだす涙も浮かべて
お願い 星になるから
悲しみや希望
その向こうにある
公転に乗る
ただ光追いかけて
放り投げる足
君と存り踏みしめた
この丘から
コメント